建築舎のコラム

札幌市内で中古住宅のリノベーションを検討する際、気になるのはやはり「費用」です。ここでは一戸建てとマンションに分けて、それぞれの費用目安をご紹介します。

■戸建てフルリノベーション

坪単価（約3.3㎡）・・・ 50～83万円

■マンションフルリノベーション

坪単価（約3.3㎡）・・・50〜65万円

1㎡（平米）単価・・・15〜20万円

上記の計算より、フルリノベーションの費用相場は、2LDK・60㎡のマンションでは「900万〜1,200万円」、住宅面積（延床面積）が100㎡（約30坪）の戸建住宅では「1800万～2500万」が目安です。

費用の幅が大きい理由としては、

・構造（木造かRCか）

・建物の築年数

・リノベーションの範囲（内装のみか、間取り変更や耐震補強も含むか）

・水回りの移動の有無

・断熱性能向上など寒冷地対応工事の必要性

・耐震改修工事の有無

・デザイン性・素材のグレード

などが影響します。

たとえば、間取りを大きく変えず、キッチン・浴室・床や壁の更新などに絞った部分的リノベーションであれば、200万〜600万円程度に収まるケースが多いです。一方、間取り変更を含めたフルリノベーションでは、1,800万円以上かかることもあります。

それでは実際の戸建てリノベーション事例を見ていきましょう。（株式会社　建築舎　施工事例）

▼２階建てを平屋にリノベーション。車椅子の昇降機や見守りシステムなどもついた、介護者にとっても安心のリノベーション事例です。（モデルハウス公開中）

▼築48年をリノベーション。高い省エネ効果が期待できるスーパーウォール工法リフォームです。

▼築44年をリノベーション。内装も施主様のこだわりが光る、くつろぎの空間となりました。

限られた予算の中で、機能性・デザイン性を妥協せず、理想の住まいを実現するための重要なポイントをご紹介します。

■費用配分の優先順位を明確に

リノベーションでは、どこにお金をかけ、どこを抑えるかの判断が成功の鍵を握ります。

「絶対に叶えたいこと」と「できればやりたいこと」をリスト化しましょう。すべてを叶えるのではなく、コストをかける部分とかけない部分のメリハリが重要です。

また、寒い冬を快適に過ごすために、壁断熱・床暖房・内窓設置などの断熱性能にしっかり投資すると良いでしょう。断熱性能を重視しないと、住み始めてからの光熱費が高くなってしまいます。初期費用はかかりますが、トータルで考えることも重要です。

■補助金や助成金を活用しよう

札幌市や国では、断熱リフォームやバリアフリー化、耐震補強などを対象にした補助制度が用意されています。たとえば、

・先進的窓リノベ2025事業（国）

・子育てグリーン住宅支援事業（国）

・木造住宅の耐震設計・耐震改修工事の費用補助（札幌市）

などがあり、数十万円単位の補助金が受けられるケースもあります。これらをうまく活用すれば、費用を抑えつつ高性能な住宅を実現可能です。

※補助金制度は年度や予算により変更されるため、リノベーション計画前に施工業者に相談しましょう。

■相見積もりと信頼できる業者選び

最低2～3社から見積もりを取り、金額だけでなく提案力と対応力もチェックしましょう。同じリノベーションの内容でも、各社で価格設定は異なります。メリットだけでなく、デメリットなども説明してくれる、信頼できる業者を選ぶとよいでしょう。またリノベーション後のメンテナンスや不具合時の対応など、アフターサービスも重要なチェックポイントです。契約前にしっかりと確認し、納得できる施工業者を選びましょう。

■DIYや施主支給を取り入れる

自分でDIYしたり、設備を自分で用意することでコストカットにつながります。

※施工会社との取り決めは事前に確認が必要です。

・自分で塗装・棚取り付けなどの簡単なDIY

・照明・水栓などの設備をネットで購入する施主支給

■地域の気候に合った設計

札幌は冬が長く、寒さも厳しい地域です。そのため、断熱性能や暖房効率は住まいの快適性に直結します。見た目だけでなく、「住み心地」にこだわった設計が重要です。

リノベーションは、表面的な修繕が中心のリフォームとは異なり、間取りの変更や外観のデザインも一新できるため、新築のような住まいへと再生することができます。ただし、建築会社によっては間取りの変更ができない・新築よりも高くなってしまう　といった可能性もあるため、複数の会社に相談してみることをおすすめします。

札幌の工務店「株式会社　建築舎」では、新築よりもコストを抑え、気密・断熱性能は一般的な新築以上に高めた”高性能リノベーション住宅”を多数手がけています。札幌市・札幌近郊でリノベーション・リフォーム住宅のご相談、お待ちしております。