建築舎のコラム
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断熱リノベをするなら今! 冬が来る前に始めたい築古住宅の寒さ対策
公開日:2025.11.14
◇ 断熱リノベをするなら今! 冬が来る前に始めたい築古住宅の寒さ対策 ◇
札幌をはじめ北海道の冬は長く、家そのものの性能が暮らしの快適さを大きく左右することは皆さまもご存知の通り。
特に築30年以上の住宅では、断熱材が不足していたり、サッシのすき間から冷気が入ったりと「暖房やストーブをつけても寒い」「窓や壁が結露する」といった悩みを抱えるご家庭も少なくありませんが、このような“寒い家”も、断熱リノベーションによって、熱を逃がさず、家中どこにいても安定したあたたかさを保つお住まいに変えることができます。
今回のコラムでは、築古住宅が寒い理由、断熱リノベで得られる暮らしの嬉しい変化、そして建築舎が提案する「スーパーウォール工法」を活かした高性能リノベについてご紹介したいと思いますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. 築30年以上の家は“寒さ”が深刻!その理由とは?
築年数の経った住宅が寒いのは、「古いから」という単純な理由ではありません。
住宅が建てられた当時と今とでは、断熱や気密に対する基準や考え方がまったく異なり、その差が寒さを防ぐ対策がしっかりしているかどうかの違いになっているからです。
昭和~平成初期に建てられた家の多くは、壁や天井、床に入っている断熱材の厚みが十分ではなかったり、施工そのものが不均一というケースも少なくありません。
また、グラスウールなどの断熱材は経年によって沈下や劣化が進むため、断熱材と構造の間にすき間が生じることで外気が壁の内部を伝って室内に侵入し、せっかく暖めた空気が外へ逃げてしまうこともあります。
特に注意が必要なのが「窓まわり」と「屋根」「床下」です。
古い木製サッシや単板ガラスは断熱性が低く、冬の冷気がそのまま室内に伝わります。
・窓の結露がひどい。
・ストーブの前にいると暖かいけど離れると寒い。
このような状態が見られる場合は住宅の断熱性能が不足しているサインでもあり、断熱不足が引き起こす“結露”は家にとって大きな問題です。
━ 結露が続くと…
冷たい外気に面した壁や窓に暖かい空気が触れると水滴が発生し、長期間続くとクロスや木材が傷み、カビの発生、木材の腐食といった、建物にとって深刻な問題につながります。
北海道のような寒冷地では、こうした断熱・気密の弱点がより顕著に現れ、「暖房を強くしても暖まらない」という現象は構造的な断熱不足によって起こっている場合がほとんどです。
家そのものが“冷えやすい構造”のままでは、どれだけ室内を温めても快適な室温を保つことは難しいため、問題を根本から改善するためには、家全体を見直し、壁・床・天井・窓といった“熱の出入り口”の断熱リノベーションを検討することをおすすめします。
2. 断熱リノベで変わる北海道の暮らし 快適さと家を守る性能
断熱リノベーションの目的は、寒さを防ぐことだけではありません。
外気の影響を受けにくくし、家の中を一年中快適に保つ、そして住宅を守ることにもつながる――
それが本来の断熱改修のあり方だと思います。
■断熱性アップで得られるメリット
メリット1
起きた瞬間に感じる部屋の寒さや、脱衣所や廊下のひんやりとした空気がやわらぎ、家のどこにいても温度差が小さくなります。
「リビングだけが暖かい家」から「家全体が穏やかに暖まる家」へと変わることで、暮らしの中で感じるストレスが減り、暖房の使い方にも余裕が生まれます。
メリット2
これまで冬になると結露で窓と窓枠がびしょびしょに濡れていて困っていた…という結露のお悩みも、ガラス面の温度が下がりにくくなることで軽減。
結露によるカビの発生リスクが下がると内装・家具や建物自体が傷みにくくなり、結果として住宅の寿命を延ばす効果も期待できます。
メリット3
断熱リノベーションのもうひとつの魅力は、「身体」と「家計」へのやさしさです。
家の中の温度差が小さくなることでヒートショックのリスクを抑え、特にご高齢の方にとって安心できる環境に。
さらに、暖房効率が高まり部屋の温かさが長く続くようになると、光熱費を抑えることにもつながり一石二鳥です。
このように、外気との温度差が減ることで室内が快適に過ごせるようになり、同時に建物を守れるようにもなります。
国や自治体による補助金制度を活用すれば、費用を抑えながら性能を高めることも可能ですので、
費用の負担を軽減しつつ、長く快適に暮らせる家へと変えていきましょう。
3. スーパーウォール工法を生かした断熱リノベのすすめ
断熱リノベーションで快適な住まいを実現するうえで、重要なのが“施工精度”と“構造そのものの性能”です。
建築舎では、これらを高い水準で両立できる「スーパーウォール工法(SW工法)」を採用しています。
━ スーパーウォール工法とは
スーパーウォール工法は、建材メーカーのLIXILが開発した住宅技術で、木造住宅の骨組みに高性能な断熱パネルを組み合わせ、家全体をまるごと断熱材で包み込むという工法です。
「スーパーウォールパネル」と呼ばれる専用パネルが、壁・天井・床をすき間なく覆い、外気の影響を受けにくい高気密・高断熱の空間を実現します。
このスーパーウォールパネルは、LIXILの工場で温度・圧力・品質を厳密に管理したうえで一棟ごとに設計・製造されるため、現場発泡タイプのような施工ムラが生じにくい点も特徴。
さらにLIXILでは、瑕疵保険(10年間)では対象外となる断熱材内部の結露による断熱材の劣化を35年間保証しており、長期にわたり一層安心して過ごすことができます。
加えて、スーパーウォールパネルは耐震性にも優れており、木造で最高レベルの「壁倍率4.3倍」の高耐力パネルを採用。
地震の揺れを分散しやすい構造で、「暖かくて強い家」を実現します。
━ 合わせて検討したい「全館空調システム」
建築舎ではスーパーウォール工法と組み合わせて、ダクトレス全館空調システム「エコブレス」の導入も行っています。
床下にパイピングを施し、パイプを流れる温水によって家全体を温めるシステムで、外気の花粉やPM2.5などの侵入を防ぎながら、温かく夏は涼しい、きれいな空気を循環させます。
ダクト式の全館空調と比べメンテナンスも簡単で、省エネ性にも優れた仕組みです。
北海道のような寒冷地では、断熱・気密・耐震・空気環境のすべてを高いレベルで備えたスーパーウォール工法が特に効果を発揮します。
「古い家でも家全体を暖かくしたい」「暖かさと安心を両立した住まいにしたい」という方に、建築舎が自信を持ってご提案できるリノベーション方式です。
4. まとめ
築年数の経った住宅でも、断熱リノベーションによって快適さと安心を取り戻すことができますので、毎日の暮らしを快適にしながら家そのものを長く大切に守っていきましょう。
建築舎では、北海道の気候と住宅事情を熟知したスタッフが、現地調査からプラン提案、補助金の活用までを丁寧にサポートしています。
「暖房をつけても寒い」「家全体をもっと暖かくしたい」――そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
冬が訪れる前の今こそ、断熱リノベーションで“あたたかく、永く暮らせる家づくり”を目指しましょう。






