建築舎のコラム

私たちの住まいは、家族の安心と快適さを支える大切な場所です。しかし、自然災害や火災といったリスクが常に存在しています。そこで注目されるのが「防災リフォーム」。家を災害から守るための工事や改修を行う防災リフォームですが、具体的にどのようなものがあるか見ていきましょう。

まず、防災リフォームの基本的な目的は、『住まいを強化し、災害時の被害を軽減すること』です。
たとえば、耐震補強。古い家は耐震基準が低いため、柱や梁を強化したり、基礎をしっかりと補強したりすることが重要です。耐震補強を行うことで、地震が起きた際の倒壊リスクを大幅に減らせます。 

次に、洪水対策も考慮すべきです。特に、浸水のリスクがある地域では、床を高くするか、排水設備を改善することが効果的です。また、窓は水害に強い複層ガラスにする・屋根や壁の防水機能を高めるなど、浸水リスクに備えたリフォームを施すと良いでしょう。水害に備えた窓用のシャッターを取り入れるという選択肢もあります。

さらに、火災対策としては、耐火性の素材を使ったリフォームが有効です。外壁や屋根に耐火材を使用することで、火災の広がりを防ぐことができます。また、火災の被害が拡大してしまう原因の多くは「窓」と言われています。古い住宅の窓は火災の熱で割れてしまう危険性があるため、窓のリフォームも重要です。

防災リフォームは家の価値を高める効果もあります。最近では、多くの人が安全で快適な住環境を求めているため、防災に配慮した家は市場でも高く評価されることが増えています。 

防災リフォームの中でも特に重要なのが『耐震補強』。日本は特に、地震が多い国であるため、私たちの住まいにはしっかりとした地震対策が重要です。耐震補強で重要な４つのポイントをご紹介します。

◾️基礎の強化

家の基礎がしっかりしていないと、揺れに耐えることが難しくなります。基礎の強化は、基礎のひび割れを補強したり、基礎に強度の高い素材を貼り付けて補強する方法があります。また、必要に応じて基礎の打ち増しをするケースもあるでしょう。一番の土台となる基礎を強化することで、家全体の安定性が向上します。

◾️壁の補強

壁の補強は、外壁やクロス下地に耐震パネルを用いたり、耐力壁に交換するなどで強度を高めます。壁の内部には、筋交いや制震材を取り入れることで、地震による壁や柱への負担を分散し、地震の衝撃から家全体を守ります。

◾️屋根の軽量化

屋根の素材によっては軽量なものに交換することで地震による倒壊リスクを減らせる可能性があります。屋根に太陽光パネルが乗っている場合も注意が必要です。積雪の多い地域では雪の重みが家への負担にならないよう対策を施しましょう。

◾️金具による補強

地震による建物への衝撃は木材の接合部に集中することが多いため、耐震のための金具による補強も大切です。筋交いプレートやアンカーボルトなど、場所によって適切なものを選択して施工することで、より揺れに強い建物になります。

耐震補強を行う際には、専門家の意見を聞くことが大切です。建築士や耐震診断士に相談し、自宅の状態を評価してもらうことで、必要な対策を見極めることができます。自分の家に合った適切な補強方法を選ぶことが、効果的な地震対策につながります。 

耐震補強は、単に地震から家を守るだけでなく、家族の安心感を高める要素でもあります。地震が発生した際に「自宅にいることが安全だ」と感じられることは、精神的にも大きな安心材料ですよね。

自宅の耐震性を確認し、必要な補強を行うことで、安心して暮らせる住まいを実現しましょう。 

防災リフォームは、単に災害から家を守るだけでなく、防犯対策にもつながります。 

例えば、耐震補強でしっかりとした構造になった家は、窓やドアが丈夫になります。火災に強い強化ガラスや複層ガラスは、窓の破壊による侵入者を防ぎます。窓用のシャッターは長期間不在にする際の防犯対策にも効果的です。

また、水害や暴風対策としてコンクリート塀等を設置する場合も、侵入や覗きを抑制する防犯対策になります。

防災リフォームを施しきれいに整備された家は、外から見ると「管理が行き届いている」と感じさせ、泥棒に狙われにくくなる効果もあります。

安心・安全な住まいを実現するために、防災リフォームをぜひ検討してみてください。大切な家と家族を守るための第一歩を踏み出しましょう。

今回の記事では、防災リフォームについてご紹介しました。
札幌市東区にある住宅工務店『株式会社　建築舎』では、防災や防犯対策としてのリフォームやリノベーションも得意としております。

安心・安全に暮らせる住まいの改修について、ぜひお気軽にご相談ください。