
建築舎のコラム
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建て替えか減築か迷ったときに読むコラム
公開日:2025.01.29
◇ 建て替えか減築か迷ったときに読むコラム ◇

住まいのリフォームやリノベーションを考えたとき、特に「建て替え」か「減築リフォーム・リノベーション」かで悩む人は多いでしょう。それぞれメリットとデメリットがあり、何を基準に判断すればよいのか迷ってしまいますよね。この記事では、建て替えと減築リフォーム・リノベーションが向いているケースを整理していきます。建て替えか減築かで迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 建て替えが向いているケース
建て替えは、既存の建物を完全に解体し、新たに家を建てる方法です。こちらが向いているのは次のようなケースです。
■建物の老朽化が進んでいる
家の構造が大きく損傷していたり、シロアリ被害や基礎のひび割れがひどく、修理だけでは再生が難しい場合は、建て替えがおすすめです。また古い建物は耐震基準が現代の基準に達していないことがあります。特に1981年以前の建築物は、耐震性が不足している場合があり、地震対策として建て替えを考えた方が安全です。
■使い勝手が悪い間取り
今の間取りが非常に使いづらく、リノベーションではどうしても改善しきれない場合、建て替えの方が効率的な場合があります。例えば、構造上抜くことができない柱をデザイン的に見せたくない場合や、間取りや家の形状に詳細のこだわりがある場合、新たにゼロから設計し直す建て替えが適しています。
■法的・規制面での制約
建物が建っている土地の場所によっては、改修やリノベーションに法律的な制約が多い場合もあります。例えば、都市計画や建築基準法の改正によって、既存の建物がそのままでは合法的に使用できないことがあります。こうした場合、建て替えを検討せざるを得ない場合があります。
2. 減築リフォーム・リノベーションが向いているケース
一方で、建て替えではなく減築リフォームやリノベーションが適しているケースもあります。減築リフォームやリノベーションは、既存の建物を活かしつつ、不必要な面積を減らし、必要な部分だけを改修・改造する方法です。
■建物の骨組みがしっかりしている
築年数はあるが、基礎や骨組みがしっかりしている場合、減築リフォームやリノベーションで十分に再生可能です。特に、内部の間取り変更や設備の新調だけで済む場合は、コストを抑えつつ快適な住環境を作り出せます。
■築年数がそれほど古くなく、機能的な問題が少ない
築年数がそれほど経っていなく、間取りが使いづらい、設備が古い、または収納が足りないといった場合に適しているのはリフォーム・リノベーションです。特に機能的な問題は少ないけれど家族構成に変化があり使っていない部屋がある場合や、将来を見据えて平屋のバリアフリーにしたいといった場合には減築リフォームやリノベーションがおすすめです。
■環境への配慮
建物の解体にはコストと環境への負荷が伴います。既存の家を活かす減築リフォームやリノベーションは、使用する資材の無駄を減らし、環境にも優しい選択肢です。リノベーションで新たなデザインや機能を追加することで、地球にもお財布にも優しい住まいを作ることができます。
■予算を抑えたい
減築リフォームやリノベーションは、建て替えよりも費用が抑えられることが一般的です。特に大規模な改修が必要ない場合、建て替えに比べて予算を大幅に削減できます。予算を重視する人には、リフォームやリノベーションが向いています。
3. 判断に迷ったときは専門家への相談がオススメ!
建て替えと減築リフォーム・リノベーションのどちらを選ぶかは、個々の住まいや家族のライフスタイル、予算によって大きく異なります。また、建築会社によっても、可能な減築リフォーム・リノベーションの範囲が変わる場合もあります。どちらを選ぶべきか迷ったときは、専門家に相談することをおすすめします。
建築士や専門業者は、まず建物の耐震性や構造など住まいの状態を詳しく診断します。その後土地の条件や今後のライフプランに合わせて、お客様ひとりひとりに合った最適なプランを提案します。
最終的な判断を下す前に、ぜひ一度専門家にご相談ください。プロの視点で、より明確なアドバイスをもらうことで、後悔のない家づくりができるでしょう。
4. まとめ
建て替えにするか、減築リフォーム・リノベーションにするか迷った時、素人の判断では難しい場合があります。また、建て替えよりも減築リフォーム・リノベーションの方が技術を要するため、建築会社によっては建て替えを勧められるケースもあるでしょう。
株式会社建築舎では、リフォーム・リノベーションにこだわりを持ち、性能の向上や間取りの変更についてもご相談を承ります。他社で断られた減築リフォーム・リノベーションについても、ぜひご相談ください。
