地震後の構造点検 ⑥ リノベーションの耐震補強 3
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地震後の構造点検 ⑥ リノベーションの耐震補強 3
2018.10.21 | 住生活お役立ち講座
皆様お晩でした。
建築舎のリノベ担当です。
昨日も4軒ほどのお宅で地震後の構造点検をさせていただきました。
基礎や柱などにも異常はなく、家の傾きは順番に
0.50/1000㎜
0.52/1000㎜
0.26/1000㎜
0.76/1000㎜
と、全て新築基準である3/1000㎜を大きく下まわっており、胸をなで下ろしたところです。
私たちが考えていた以上に、30年以上にわたって住宅の重さを支えた地盤はしっかりと固められているようです。
また、基礎補強の炭素繊維や耐震補強の方法、安全な地盤を見分ける方法も、充分に住宅を守ってくれるようですね。
改めて開発者様や先人の知恵と努力に深く感謝致します。
まだ点検の終わっていないお宅でも異常がありませんように…
そして、地震で被害を受けた皆様が、一日も早く落ち着いた生活を取り戻されるよう、お祈り申し上げます。
今日は、
地震で家が倒れてしまう理由の④
「構造体の腐食について」お話します。
私たち建築舎がリノベーションベースとして選ぶ住宅のほとんどが、築35年から45年以上の古い住宅ですから、開けてビックリ
という感じで柱や土台が腐っているのは当たり前で、どこにも腐食がない方が逆にビックリしてしまうくらいです。
このくらいならかわいいほうで、
柱だけではなく、土台が完全にボロボロになっていたり
一階の柱が完全に消滅してしまっていることもあります。
これをそのままにして工事を行いますと、たとえ新耐震基準で建てられた住宅でも、設計通りの強度を保てずに、あっさり倒壊してしまいます。
たとえば、下の図のように腐食があった場合
地震の揺れがA方向に働いた時、建物はB方向に引っ張られますが、筋違や柱がf荷重を支えたくても、支えてくれる土台がなければ踏ん張ることができません。
そこで、私たち建築舎では、腐食、劣化、強度不足の構造体は全て交換補強を行います。
これは、リノベーションを単なる大規模リフォームではなく、性能向上リフォームと考える会社さんならどこでも当たり前にやっていることだと思います。
問題は「長く住んでゆくうえで、また同じような腐食が起こるのではないか?」という事です。
なので、本当の意味で耐震補強をしようと思ったら、
単に腐食部分を取替えたり、構造を補強したりするだけではなく、
劣化予防もしなければならないのです。
腐食を予防するには原因を知り、その対策を考えなければなりません。
ごめんなさい。
軽い気持ちで書き始めたのですが、話が思いのほか大きくなってしまったので、続きは次回、
「構造の腐食がおきるワケ」
についてお話しします。
さて、当社では、お客様のお好みに合わせて
選べるリノベーション住宅『R300住宅』を
中心にお家を持ちたいという方の
さまざまなご希望にお応えしています。
ご興味がありましたら、
是非ホームページもご覧ください