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地震後の構造点検 ⑫ リノベーションの劣化対策 その4


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地震後の構造点検 ⑫ リノベーションの劣化対策 その4

2018.11.25 |

皆様こんにちは。

建築舎のリノベ担当です。

ご契約やお問合せが立て込んでちょっとご無沙汰してしまいました。

ついに雪も降ってしまいましたね。
一度くらいは融けてくれると良いのですが・・・

さて、前回、前々回と、
外壁から水が入る理由と、その防水について
お話ししてきました。

おさらいすると

① 継ぎ目(コーキングの割れや剥離)
② 釘目
③ 表面の塗膜が劣化した材料そのものの吸水

が、水の侵入の原因であり、それを防ぐには

① コーキングを打ち替え
② 釘目や材料の表面を塗装する

ただし、

① コーキングも塗料も樹脂系の材料であり、
② 紫外線や空気にさらされ続けると数年で劣化するため
③ 何年かに一度100万円前後の費用がかかる
④ この費用を少しでも節約したい

という事でした。

ここで当然の疑問がわきます。

「紫外線や空気で劣化しない材料はないの⁉」

「そもそも、なんでわざわざ水を吸うような材料を使っているのさ⁉」

ごもっともです。ワタクシもそう思いました。

なぜ劣化しやすい樹脂系の材料を使うのかというと、それは

① 全ての材料は熱で伸び縮みするため

② 継ぎ目が開いたり閉じたりする

③ したがって弾力性のあるもので覆ったり塞いだりする必要がある

からで、伸び縮みして接着性の高いものとなると、我々人類は今のところ樹脂系の材料以外のものを見つけれられていません。
塗料もコーキングもこの樹脂系の材料です。

(我々人類は・・・などとすごく偉そうに断言してしまいましたが、他にもあったらどうしよう・・・。どなたか知ってたらこっそり教えてください)

さらに、なぜ水を吸うような材料を使うかというと

住宅の外壁には火事で燃えにくい材料を使わなくてはならないという法律がある

からで、それに適した材料というと、セメント系の材料が一番安価だからです。

水を吸わなくて火に強い材料というとタイルやレンガなどのセラミックがあり、道庁の赤レンガなどは100年以上たっても残っています。

「じゃあ使えよ!それを」

という話になりますが・・・
私たちも使いたいのですが・・・
また、実際に使ってもいたのですが・・・
今でも使おうと思えば使えるのですが・・・
ご注文いただければ喜んで使うのですが・・・

何しろ高いのです。

セメント系の外壁とタイルを使った壁では、価格差が200~300万円にもなります。

もちろん、塗装を繰り返し、いずれは貼りかえる必要があるセメント系のサイディングに比べれば長い目で見てお得なのですが、そうは言っても200~300万円というのはなかなか決断しづらい金額です。

そこで私たちがお奨めしているのがガルバリウムサイディングです。

最近では結構メジャーになってきて、新築で採用する方も増えていますが、ガルバリウムというのは屋根にも使われる、錆びづらく耐久性の高い金属板です。

① 金属なので水を吸わない

② アルミと亜鉛とシリコンを、絶妙なバランスでメッキしてあるため、錆びづらい

③ 熱で変形しづらい(ストーブの熱反射板などに使われている)

④ セメントサイディングとの価格差が数十万円である

⑤ 釘目が露出していないので水が浸み込みづらい

⑥ 継ぎ目の防水をコーキングに頼らないので経年劣化による打替えがいらない

ご覧いただいてわかるように、見事に水を構造体に入れないような仕組みになっていますね。

100万円以内の価格差であれば、塗装1回との比較でも相当にお得です。

また、10年ごとに100万円をかけて塗装を行おうとすると月々8,000円以上積立てする必要がありますが、ガルバリウムサイディングを採用する場合、

住宅ローンに組み込んでしまえば月々の負担額は千円から千数百円です。

初期投資(イニシャルコスト)が高くても、トータルでお得であったり、月々の負担が少なかったりと、こういった、人生全体で住宅にかかる費用(ライフサイクルコスト)をおさえようというのが私たち建築舎がリノベーション工事を行う上で大切にしている考え方です。

この外壁材は大変軽く、地震んが来ても建物への負担が少ないうえ、もともとの壁の上からでも施工できるので既存壁の解体処分費用がかからない分、すでに家を建ててしまった方にも採用しやすいと思います。

「そろそろ塗装が必要かな」と思ったら、一時的な出費は大きくとも、思い切ってガルバリウムサイディングを検討してみてはいかがでしょうか?

というわけで、外壁の外からの水の侵入には強い味方、ガルバリウムサイディングがありますが、

「前に話してた内部結露はどうすればいいの?」

というご質問も聞こえてきそうです。

そう、屋内側から構造体に水蒸気が侵入し結露するという、厄介な問題がまだ残っています。
(内部結露についてはこちらをご覧ください)

https://ameblo.jp/kenchikusha/entry-12413811524.html

そこで次回は

リノベーションの劣化対策 内部結露を防ぐ方法について

お話しさせて頂きたいと思います。

さて、当社では、お客様のお好みに合わせて

選べるリノベーション住宅『R300住宅』を

中心にお家を持ちたいという方の

さまざまなご希望にお応えしています。

 

ご興味がありましたら、

是非ホームページもご覧ください

右差し https://kenchikusha.net/

 

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