リノベーションで注文住宅 ③ 長く安心して暮らせる住まいづくり
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リノベーションで注文住宅 ③ 長く安心して暮らせる住まいづくり
2021.04.08 | 住生活お役立ち講座
「目に見えない構造や性能は大丈夫なのか?」
皆さま、お晩でした。
建築舎のリノベ担当です。
前回は、間取りやデザイン、水廻りなどを
「リノベーションでどこまで変えられるのか?」
についてお話ししましたが、
当社を訪ねてくださるほとんどのご家族から、
「見えるところはきれいになっても、目に見えない構造や性能は大丈夫なの?」
「本当に長く安心して暮らせるの?」
というご質問をいただきます。
そこで今回は、
「リノベーション工事がどのように住宅性能を確保しているか?」
- 築古住宅につきものの腐食や劣化、どこまで直せるか?
- 最近増えている大きな地震、リノベーションで耐えられるのか?
- 断熱性能は?暖かく経済的に暮らせるのか?
について、工事中の写真をご覧いただきながらお話ししたいと思います。
築古住宅につきものの腐食や劣化、どこまで直せるか?
私たちが扱うリノベーションベースとなる中古住宅は、築40年を超えるものが9割以上を占めています。
ほとんどが、売主様が戸建てとして売るのをあきらめたような物件です。
当然ながら、家を支える土台や柱はところどころ腐っています。
(ものすごく腐っている住宅もあります)
建築舎のリノベーションでは、一度すべての住宅を骨組みだけの(スケルトン)状態に解体して、劣化や腐食を直接目で見て確認し、問題のある個所はすべて交換・補強をおこないます。
最近増えている大きな地震、リノベーションで耐えられるのか?
阪神淡路大震災以来、日本の各地で大きな地震が起こっています。
北海道でも、3年前の地震は記憶に新しいところですね。
建築舎のリノベーション工事では、どんなに古い物件でも、国が定めた現在の耐震性能に引き上げる工事を行います。
耐震補強には、基礎の強度も大事です。
既存の基礎に強度が不足している場合、建築舎では、高速道路や橋の補強に使われる、炭素繊維で補強を行います。
耐震補強についての詳しい内容は、過去のブログ記事をご覧くださいませ。
断熱性能は?暖かく経済的に暮らせるのか?
国土交通省では、平成11年から新築住宅の断熱性能に最低限の基準を設け、義務化しようと努めてきました。
しかい、今年やっとこぎつけたのが、「努力義務」でした。
また、その「基準を満たしているかどうかをお客様に説明する義務」は、建売で年間150棟以上を施工する業者、注文住宅で年間300棟以上を施工する業者に限定されています。
多分ちゃんとした建売業者さんであれば、施工棟数が少なくてもきちんと新築基準を満たしていると思いますが、義務化されていない中古住宅のリフォームリノベーションでは、まだまだ見えるところをきれいにするだけの工事が多いかもしれません。
新築、リノベーションにかかわらず、断熱性能に関しては、ご契約前にきちんとした数値でのご説明をしてもらうようお願いすると安心です。
建築舎ではリノベーション事業を始めた当初から、「平成11年基準」をクリアする断熱性能を自社の最低基準としています。
断熱性能は、「暖かく暮らす」「光熱費を節約する」ほかに、住宅とご家族の健康を守るという、大切な役割も担っているからです。
そして、あまり御存じない方も多いかもしれませんが、「気密性能」は、ときとして断熱以上に重要です。
断熱・気密と耐久性・人の健康との関係についての詳しい内容は、過去のブログ記事をご参照くださいませ。
雨漏れ、水漏れは大丈夫か?
雨漏れ、水漏れは、ほぼすべての場合、次のいずれかが原因です。
① 材料の経年劣化によるもの
② メンテナンス不足
③ 部品の不良品、施工不良によるもの
① は、築年数が古い住宅であれば仕方のないことですが、リノベーション工事により耐久性の高い材料に交換すれば解決します。
② は、通常どの建築会社さんでも、購入前に「メンテナンス計画のご説明」があります。
年に一度程度の屋根や外壁の洗浄、雪庇落とし、排水管の洗浄、7年~10年に一度、コーキングの打ち直しやハゼ締め、塗装による防水処理など、常識的なお手入れを心がけていただければ大きな問題は起こらないと思います。
③ については、どんなに機械化や検査方法が発達しても、生産量の0.5%程度の不良品は発生するといわれています。
また、現場施工にあたっては、既存住宅の環境が違うため、施工不良の割合はもう少し増えるかもしれません。
住宅工事には何千という部品と、作業工程が必要なため、悪意や怠慢がなくても、施工不良を完全になくすことはできないのが現状です。
新築住宅の場合、どうしても避けられない瑕疵(不具合)については、国の認可を受けた、「瑕疵担保保険」によって保証されます。
リフォーム・リノベーション工事の場合、瑕疵担保保険への加入義務はありませんが、新築基準の施工を行うリノベーション会社では、通常2年しか引き受けてもらえない「リフォーム瑕疵保険」を、5年に延長することができます。
建築舎でリノベーションした場合は、新築同様、10年の瑕疵担保保証が受けられます。
リノベーション工事をご検討の場合は、ぜひ瑕疵担保保険の内容についてご確認なさることをお勧めします。
(既存住宅の構造によっては加入できない場合があります。詳細は各施工会社さんにお尋ねください)
さて、このように、性能面では新築基準を満たすリノベーション工事ですが、その財産としての価値はいかがでしょう?
「転勤などで家を売らなければならない場合も.あるかもしれない。
いくら新築基準とはいえ、築40年を超えた住宅がちゃんと売れるの?」
と、ご心配なさるお声もきこえてきます。
というわけで次回は
「リノベーションの資産価値」リノベーションした築40年以上の住宅は、果たしていくらで売れるのか?」
について、実例をもとにお話ししたいと思います。
さて、当社では、お施主様のご厚意で、
選べる!オーダーリノベーション住宅の
完成見学会をおこなっております。
新築基準のリノベーション住宅を実感して
みたい方は、ぜひ、HPの見学会情報を
ご覧になってくださいませ。