築47年、築3年と同じ値段で売れた家 リノベーションの資産価値 ①
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築47年、築3年と同じ値段で売れた家 リノベーションの資産価値 ①
2021.04.10 | 住生活お役立ち講座
築40年超えのリノベーション住宅は、将来いくらで売れるのか?
皆さま、お晩でした。建築舎のリノベ担当です。
残念なことですが、ご家族のご病気の転地療養のために、せっかくリノベーションした住宅を手放さなければならないご家族からご売却のご相談を受けました。
ご家族の一番の心配は、
① 40年以上の住宅に一千万円以上の工事費を掛けたが、果たして売れるのか?
② 売れたとしても、住宅ローンを売却代金で返しきれるのか?
という、実にごもっともなものでした
そこで今回は、
「リノベーション住宅の資産価値」
築47年でも、築3年と同じ値段で売れる家
- リノベーション住宅は、果たして将来売れるのか?
- 住宅の資産価値の計算方法
- 資産価値を左右する住宅の基本性能
- リノベーション住宅売却の実例
についてお話したいと思います。
リノベーション住宅は、果たして将来売れるのか?
この記事を読んでくださっている皆様に、リノベーション住宅にご興味があるという前提で最初にご質問があります。
「なぜ、新築ではなくリノベーション住宅をご検討されていますか?」
弊社にご相談なさる多くのお客様のお答えは
① 住まいに新築住宅ほどのお金はかけたくない。
(家族のためにお金をつかいたい)
② とはいえ、古い家は長く安心して住めるか不安
(耐震・断熱・耐久性・維持管理費用)
③ 中古や建売では自分の好みを取り入れられない
という項目がトップ3をしめていて、今回ご相談をいただいたT様の場合もリノベーションのご検討の動機は同じでした。
住宅の資産価値の計算方法
リノベーションをご検討なさる際に皆様がご不安になるのは至極当然です。
何故なら過去の日本の住宅の価値に対する考え方は、単純に建ててから何年たっているかをもとに計算されていたからです。
何十年も前に定められた「減価償却法」という基準に基づいて、「住宅は、新築してから22年たつとその価値はゼロになる」という考え方が、行政にも金融機関にも、不動産業界にも浸透していたからです。
現実問題として、私たちがリノベーション事業を始めた当初は、住宅ローンを引き受けてくれる金融機関はわずか2~3行しかありませんでした。
どんなに良い工事をして住宅性能を新築並みにしても、世間のほとんどの方からは、「どうせ、築40年の古家だろう?」という見かたしかされなかったのです。
それでは心配で、リノベーションなど考えられないのは当たり前ですよね。
資産価値を左右する住宅の基本性能
弊社がリノベーション事業を始めたのは、東日本大震災からいくらも経っていない時期でした。
私のお知り合いから売却のご相談を受けた住宅は、当時、築44年。
不動産会社の査定では、仲介で760万円、買取りで500万円でした。
しかも、建物は売主様のご負担で解体しなければならないという条件付きだったのです。
理由は「旧耐震物件だから」(1981年6月より前に建てられた、耐震基準を満たしていない建物)ということでした。
これでは、売却経費を差し引くと、お手元にはいくらも残りません。
そこで弊社で耐震補強と断熱改修を行うリノベーション工事をすることを前提にお客様を探したところ、解体費用を払わずに売却することができました。
リノベーション住宅売却の実例
冒頭でご紹介したT様の場合はどうだったでしょう。
T様は、長く安心して暮らすために、認定長期優良住宅基準のリノベーションを行いました。
これは国土交通省が定める新築基準より更に住宅性能を上げる工事です。
そして、念のため、自治体に長期優良住宅の認定を申請しました。
(認定には申請費や検査費などがかかりますが)
結果として、築47年も経過した中古住宅が新築3年落ちと同等の価格で売れました。
具体的には
購入時 2,540万円
売却時 2,780万円
差額 240万円
リノベーション工事費が新築費用より安いことと、土地が値上がり傾向にあったことから、住宅ローンを完済し、売却経費やお引越の費用を払ってもおつりが来たということです。
住宅性能を上げる工事を行えば、リノベーションでも新築同様の評価を受けることができるという良い実例ですね。
では、資産価値を高めるためには、具体的にどのような工事や手続きを行えばよいのでしょうか?
というわけで次回は
「資産価値を高めるリノベーション工事とは?」
についてお話ししたいと思います。
さて、当社では、お客様のお好みに合わせて
選べる!オーダーリノベーション住宅を
中心にお家を持ちたいという方の
さまざまなご希望にお応えしています。
ご興味がありましたら、
是非完成見学会をご覧ください