中心にお家を持ちたいという方の
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2018.10.06 | 住生活お役立ち講座
皆様こんばんは
建築舎のリノベ担当です
胆振東部地震から一か月も経とうというのに昨日
の朝も余震がありましたね。
被災された方達や、避難生活を続けている方々に
は心からお見舞い申し上げます。
ワタクシ当年とって56歳ですが、その間体験し
た地震が震度4までだったので、今回の震度6弱
には、結構驚きました。
私達、建築舎では、築35年から45年の(もっ
と古い場合もあります)住宅をリノベーションし
てご提供しておりますが、
「いくらリノベーションといっても、基礎と地盤
は古いままなんでしょ?ホントに大丈夫なの⁉」
と、不安に思われるお客様もいらっしゃると考え
(当たり前です)
地震後の無料構造点検を行っております。
今回は点検の内容と結果についてお話しさせて頂
こうと思います。
長くなりますので連載です。
第一回目は
基礎について
基礎は、住宅を支える上でとても大切な構造なの
ですが、古くは石やブロックを積んだだけのモノも
ありました。
これは地震の揺れで崩れやすく、ヨーロッパのよ
うに地震の少ない地域ならともかく、地震大国日
本には不向きです。
腐りにくく長持ちするはずの石積み建築が日本に
根付かず、木造建築が主流になったのにはこうい
う理由があります。
私たちがリノベーションベースとして使う35年
~の住宅の場合、コンクリート製ではあります
が、ほとんどの場合は鉄筋が入っていない
「無筋基礎」の住宅です。
正直に申し上げて、とても「1000年に1度の地
震」に耐えられる強度はありません。
そこで、そういった無筋基礎の住宅の場合は
「炭素繊維(カーボンファイバー)」を使って
補強しています。
この、基礎の内側に貼ってある、布みたいなもの
が炭素繊維シートです。
これは、古くなった高速道路や橋の橋桁の補強
に使われているもので、
鉄筋の10倍の強度があります。
それでは点検の内容と結果についてのご報告です。
① 外部から基礎にクラック(ヒビ)が入っていな
いか目視で確認します。
建物の外周を這うように見てまわって、クラックが
ないかを確認します。
こちらのお宅にはクラックは見つかりません
でしたが、
わりと良く見つかるのが、基礎のコンクリート
の上に塗った「化粧モルタル」のヘアクラック
(髪の毛のように細いヒビ。0.5㎜未満)ですが
、これは寒暖差による膨張収縮がコンクリート
とモルタルで違うために起こる現象で、基礎
強度には影響がありません。
ちなみにこれがヘアクラック
構造クラックとはこのくらいはっきり割れている
ヒビ
とはいえ、基礎構造が割れたことによるクラック
ではないと断言することはできませんので、
② 床下に潜って基礎に構造クラック(0.5㎜
以上のヒビ)がある かどうかを確認します
その確認結果は
ご覧の通り
クラックはもちろんありません。基礎が割れたら
炭素シートに破れや剥がれができるはずです
が、それも無し。
お客様にもご安心頂きましたが、私たちも一
安心です。
(もちろんまだ全棟検査が終ったわけではあ
りませんので、まだまだこれからですが)
木造構造の耐震補強はいまやリノベーション
では常識ですが炭素繊維のおかげで基礎
補強ができ、今までは解体するしかなかった
住宅を新築並みの住宅に蘇らせることがで
きるようになりました。
どなたが開発なさったのかは存じませんが、
本当にありがとうございます。
人の努力や知恵って素晴らしいですね。
私たちも人の努力の成果に頼るだけでは
なく、自分たちの知恵と努力で皆様のお役
に立てるようになりたいと思います。
ところで、基礎までリフォームできるリノベー
ションですが、新築にはできて、リノベーショ
ンには絶対にできないこともあるのです。
それは地盤補強です。
新築を建てる場合、よほど地盤が良い土地
でなければ、杭を打ったり土を掘り返して暗
渠を作るなどの地盤改良を行いますが、そ
のためには更地にしなければならず、それで
は古い住宅を再利用するリノベーションでは
なく建替え(新築)になってしまいます。
私たち建築舎がリノベーションベースとして
使うのは、杭打ちの技術もなかった35年から
50年も前の古い住宅です。
果たして今後もっと大きな地震が来たら、
地盤が液状化したり沈下したりしたら、
大切なご家族の安全を守れるのでしょうか?
だいぶ長くなったので、続きは次回
「リノベーション住宅の地盤対策について」
お話しします。
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