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傷んだ家に住みつづけるリスクと住み替えるリスク 地震後の構造点検 ㉒


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傷んだ家に住みつづけるリスクと住み替えるリスク 地震後の構造点検 ㉒

2019.05.03 |

皆様、お晩でした。

建築舎のリノベ担当です。

 

 

 

ワタクシ、勤務先が変わるたびに引っ越しをしてきまして、全部で5回くらい住む場所を変えています。

前々回は引越し屋さんを頼まず、全部自分で荷物を運んだりしました。

住み替えるたびに家賃や光熱費がさがってありがたいことです。

おととしくらいまでアパートの建築ラッシュがあり賃貸物件が増えすぎたため、古いアパートやマンションでは入居者さんが集まらず、仕方なく家賃の値下げを行ったり、サービスを向上させたり、一棟丸ごと安く売りに出したりもしているようです。

収入が減ったり、経費が増えたりしている大家さんには申し訳ないようですが、ワタクシのように一生賃貸で暮らそうと考えているものにとってはとてもありがたいことですね。

 

 

 

 

さて、前回

「傷んだ家を売ったあとどこに住めばよいか?」

について考えてみましたが、どれをとっても多かれ少なかれ家賃がかかる内容でした。

(詳しい内容はこちらをご覧ください)

https://ameblo.jp/kenchikusha/entry-12455879200.html

それに対して、

「今の家に住みつづければ家賃はかからない」

というお考えもあり、それもわかります。

確かに、築35年を超えていれば、住宅ローンも完済しているわけですから家賃はかかりません。

生活費の中で大きな割合を占める住居費がかからないというのは大きいですね。

それを、新たに家賃を払って住んでゆくというのは、年金の支給額が下がったり、支給開始時期が遅くなっている現代ではかなり大きなリスクと言えるかもしれません。

 

 

 

しかし、地震や台風の被害、または経年劣化によって傷んだ家にそのまま住み続けることは、本当に経済的なのでしょうか?

というわけで今回は、台風や地震の被害、老朽化などで

「傷んだ家に住みつづけるリスクと住み替えるリスク」

  • 今の住まいにかかっているコストはいくらか?
  • 住み替えたあとにかかるコストはいくらになるか?
  • 住み替えるリスクと住み続けるリスクはどちらが大きいか?について考えてみたいと思います。

 

 

 

 

 

今の住まいにかかっているコスト

家賃や住宅ローンを除いた中でかかっている住宅コストと言えば、暖房費(灯油代)・電気料金・ガス料金などの光熱費・水道料くらいでしょうか。

電気代やガス(調理や、場合によってはお風呂にも使います)は、家族の人数が変わらない限り次の住まいでも同じです。

変わってくるとしたら暖房費ではないかと思います。

築35年以上の住まいの場合、特別な断熱改修工事を行ったことがなければ、おそらく結構寒いはずです。

灯油代が5万円以上などというお話も良く聞きます。

地震や台風の被害を受けているとなると、家のゆがみで隙間ができ、気密性が低くなっていますのでもっと厳しいかもしれません

そして、忘れてはならないのが固定資産税です。

こちらは土地の広さや立地にも左右されますが、おそらく4~5万から9万円(好立地の場合)くらいかと思われます。

 

 

住み替えたあとにかかるコスト

長くひとり暮らしをして、何度か引っ越している私の感覚では、冬の暖房・給湯費は2万円くらいという感じです。(築25年以上とかの、古いマンションです。電気代は別です)

単身者向けの2DKとかの広さですから、部屋を暖めるのにあまりお金がかかりません。

給湯の分を引くと1万円くらいでしょうか。(シャワーが苦手で毎朝お風呂に入るので、ガスはたくさん使います)

日中仕事でいないので、もし昼間もご在宅ということになるともう少しかかるかもしれませんね。

年に5か月間、暖房費の差額が3~4万円、年間15~20万円くらい安くなりますね。

その他に、固定資産税がかからなくなりますから、仮に年額4万円として、

これを合わせると、年間の出費が今より 19万円~24万円も減るわけです。

立地の良いところに住んでおられる方は固定資産税が高いですから、年間30万円くらいも出費が減る計算になります。

月に換算して、15,000円~25,000円の負担軽減です。

これを、賃貸マンションやアパートの、家賃の足しにしてはいかがかと思うのです。

 

 

住み替えるリスクと住み続けるリスクはどちらが大きいか?

台風や地震の被害、老朽化などで傷んだ家に住みつづける場合、

経済面で何よりも大きいのは、今の住まいの修繕費です。

手を入れずに住みつづけられるのであれば何も問題はありませんが、地震、台風、経年劣化による不具合を解消するとなれば、数十万から百万単位の修繕費をかけなければならず、話は全く変わってきます。

ある意味大切な老後の資金を削ることになってしまうからです。

今後何十年も住みつづけるのであれば別ですが、そうでなければ金利をかけてローンを組むのも考え物ですね。

リフォームローンの金利は、住宅ローンの2倍から3倍にもなってしまうからです。

 

そして、最大の問題は、ご自身の安全です。

 

もしまた大きな地震や台風が来た場合、今のお住まいはそれに耐えることが出来るでしょうか?

その点、賃貸物件であれば、大家さんには義務がありますから建物の不具合は修理してくれます。

災害が来ないとしても、お一人で暮らしている以上、急激な体調の変化や事故に必ずしも対処しきれるとは限りません。

そのような場合、残されたご家族はつらい思いをされますし、お子様などは、一生ご自分を責めつづけるかもしれません。

しかし、「シニア歓迎賃貸物件」であれば不完全ながらも見守り機能がついていますから、最悪の事態を避けられる可能性はずっと高くなります。

 

 

 

こうしてあらためて考えてみると、

たとえ古い物件であったとしても、

たとえ見守り機能が不完全であったとしても、

台風や地震の被害、経年劣化で安全性に不安がある家に住み続けるより、

広い家を暖めるために高額な暖房費を払い続けるより、

毎年毎年固定資産税を払い続けるより、

それなりの民間賃貸にお引越しなさった方がずっと安心で、安全で、快適で、経済的に暮らせるのではないか?と思うのです。

 

 

もしも今の家に住み続けることに不安やご心配を感じていらっしゃるのであれば、

① 光熱費、固定資産税の合計額を計算してみる

② もし家の修繕を行うとしたらいくらかかるか見積をとってみる

③ 見守り機能付き賃貸物件の家賃・光熱費・引っ越し代などを調べてみる

④ 今の家を売ったらいくらになるかを査定してもらう

(家として売れるか、土地として売るしかないのか、も、あわせて査定してもらってください。不動産会社だけではなく、地域のリノベーション会社さんにも聞いてみることをお勧めします)

など、

 

どちらが本当にご自身とご家族の幸せにつながるかを、一度ご検討なさってみてはいかがでしょうか?

 

私たち建築舎では、たまにお受けする築35年以上の住宅のご売却のご相談には、ご希望に応じて②③④は無償でお手伝いするようにしています。

さて、今回のお話では暖房費の節約が大きなカギになっていました。

ちょっと前に「地震に強いエネルギー」

https://ameblo.jp/kenchikusha/entry-12454254604.html

とか、

「コストで選ぶエネルギー」

https://ameblo.jp/kenchikusha/entry-12455256500.html

について、その中で「太陽光発電よりプロパンガスの方が今は安い」(当社比)というお話をしましたが、

それは初期費用(設備費、設置費、関連設備)と節約できる光熱費、住宅ローンにかかる金利、などを総合的に考えた結果、「今のところ私たち建築舎がご提案できる選択肢としては」という条件の中でのお話でした。

 

 

 

しかし、もしですが、

「初期費用が無料で太陽光発電が設置できるとしたら」結果はどう変わるでしょう?

というわけで次回は、

 

 

 

「初期費用無料の太陽光発電」

についてお話ししたいと思います。

さて、当社では、お客様のお好みに合わせて

選べるリノベーション住宅『R300住宅』を

中心にお家を持ちたいという方の

さまざまなご希望にお応えしています。

 

 

 

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