どうして建売住宅は安いのか? 建売が注文住宅より安い四つの理由
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どうして建売住宅は安いのか? 建売が注文住宅より安い四つの理由
2021.05.18 | 住生活お役立ち講座
建売住宅が注文住宅より安い四つの理由
皆さま、お晩でした。
建築舎のリノベ担当です。
不動産物件の買取を長く続けていると、懇意にしている不動産屋さんから、
「こんな物件が売りに出るのだけれど買わないか?」
というお話が来ることがあります。
通常でしたらこのような物件は、新聞の折り込み広告、チラシのポスティング、SUUMOやアットホームなどの不動産検索サイトで広告し、広くお客様を募集するのですが、
・古い建物が建っていて売りづらそうだったり、
(解体費が高くなっていて、土地代に上乗せしなければならないからす)
・売主様が急いでいたり(ゆっくり広告している暇がない)、
・新築住宅メーカーのプランがうまく入らない敷地だったり(間口が狭い、地型がいびつなど)
する場合はありがたいことに
「とりあえず建築舎に相談してみよう」
と考えてくださるようです。
私達、建築舎では、ご家族ごとのご希望に沿った住まいを少しでも安くご提供したいと考えており、「リノベーションによる注文住宅をお勧めしておりますが、
・建物がリノベーションに使えない(違法建築や、ブロック住宅)場合や
・そもそも住宅が建っていない場合、
・建物は建っているけど大きすぎて(古いアパートや倉庫など)一般住宅としては高くなりすぎる場合
などは、仕方なく建売住宅を建てることもあります。
(リノベーションの建築舎が建てた「新築建売住宅」を見てみたい方はコチラ)
👇
そこで今回は、
建売住宅が安い理由(いかに効率よく家を建てるか?)
- 土地の一括仕入れで購入諸経費が安上がり
- 同じ設計図で何軒も建てられる
- 付帯工事が一度で終わる
- 同じ作業の繰り返しで、いちいち考えなくても作業が進む
- 注文住宅の価格は、自由を勝ち取るための対価
についてお話ししたいと思います。
土地の一括仕入れで購入諸経費が安上がり
住宅購入をお考えの皆様であれば、土地や工事のほかにかかる諸費用の高さに驚いた経験がおありだと思います。
土地を自分の名義に書き換えるだけでも、何十万円もの税金を払わねばならず、土地の測量費や地盤調査費用、借入を行う場合には手数料などもかかります。
広い土地を手に入れて、2つ以上に分割して建売を建てる場合は、これらの費用のうちのいくつかが一度の請求で済むため、一軒ごとの経費は割安になります。
仲介手数料は金額に対しての割合で決まりますが、印紙などは一契約につき一枚ずつ必要ですし、測量費も一現場ごとにいくらといった感じですから、こういった間接経費の数が減るだけでも馬鹿にならない金額が節約できるわけです。
同じ設計図で何軒も建てられる
設計というのはなかなか大変で、窓の位置や大きさが少し変わるだけで、断熱性能や耐震強度の計算をやりさ直さなければなりません。
注文住宅が大変なのは、お客様のご要望に応じて一軒ごとに、それも何度も再計算や確認を行わなければならず、設計担当の人件費がたくさんかかる、という理由もあります。
その点、建売住宅であれば、一枚の設計図で何件も建てることが出来ますので、〇〇町で2軒、××区で3軒、ということを繰り返してゆけば、設計費の負担は限りなく小さくなってゆきますね。
たとえ同じような間取りで、同じ材料を使っていても、建売と注文住宅の価格に差が出来てしまうのは、こういった事情もあるのです。
付帯工事が一度で終わる
付帯工事というのは、住宅本体以外に必要になる
・地盤改良(杭打ち工事)
・分水工事(水道の引き込み)
・基礎工事
・外構(駐車場や庭をつくる)工事
のことです。
例えば杭を打つためには
・地盤調査
・杭の運搬
・重機の回送
を行わなければなりませんが、それが一度で済みます。
また、基礎工事であれば、ポンプ車を
・基礎ベースを打つとき
・立ち上がりの布基礎を打つとき
の最低2回は回送しなければなりませんが、同じ場所に2棟、3棟建てる時には、その費用が一棟あたり1/2、1/3で済むことになります。
同じ作業の繰り返しで、いちいち考えなくても作業が進む
最近の新築住宅は、あらかじめ工場で成形した柱などの構造体(プレカット材といいます)を、プラモデルのように順番に組み立てていけば良いだけなので、経験の浅い大工さんでも失敗せずにそこそこの家が作れます。
1軒ごとに既存住宅の状況が違い、しかもお客様のご要望も十人十色の「オーダーリノベーション」に比べるとはるかに楽なので、「建売やるよ」と言うとうちの大工さんたちも喜びます。
しかも、建売住宅であれば、隣へ隣りへと、順番に同じ作業を繰り返してゆけばあっという間に複数棟が出来上がります。
熟練工より安い人件費と工期の短さで、建築費を抑えることが出来るのです。
また、プレカット材にしても、同じ形の柱を一棟分ずつ作るより、2棟分、3棟分ずつ作るほうが機械の調整や設定変更などの手間が減り、コストダウンができることでしょう。
これは、キッチンやお風呂、ボイラーなどの設備・機器についても同じことが言えます。
これらのことを考えていただければ、建売住宅が注文住宅より安くなるのは当然のことでして、しかも、各建売メーカーさんたちはコストダウンのために必死の努力を重ねているわけです。
決して一部の人がおっしゃるように
「建売は性能が悪い」とか、
「建売はどんな工事をしているかわからない」
というわけではないのです。
注文住宅の価格は、自由を勝ち取るための対価
一方、建売住宅は自由が利きません。
何かをちょっと変えたいと思っても、すべては「お引き渡し後のリフォーム工事」でのご対応となります。
また、お金を払ってリフォーム工事を頼めばなんでもできるかというとそうではなく、
例えば、
玄関からリビングへのドアを引き戸に変えたいと思っても、下手をすると柱から取り換えなければならないこともあり、そうなると構造自体の強度のバランスがくるってしまい、耐震強度が保てなくなったりもします。
ご家族によってはご高齢の親御さんや、障害を抱えたお子様のために、間取りやドアの大きさなどをどうしても変えなければならないことがあります。
ただでも介護や治療のために重いご負担を抱えているご家族にとって、新築注文住宅の価格を払うのはさらに大きなご負担になることでしょう。
私達も、建売住宅をたくさん建てれば社員や大工さん一人一人の負担を減らし、もう少しお給料も上げてあげられるかもしれません。
しかし、地価や木材が値上がりし、消費増税やコロナショックにより収入が減っているこの時代、
注文住宅のように自由の利く「オーダーリノベーション」で、せめて少しでもそんなご家族のお役に立ちたい、
というのが私たち建築舎がリノベーションにこだわる理由なのです。
(土地の値上がりや建築費の高騰について知りたい方はコチラ)
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とはいえ、
「住宅そのものには特段のこだわりはない。
便利な立地に、安全で、快適で、長く案失して住めるならそれでよい。
出来れば住宅にかけるお金を減らして、お子様の教育や老後の生活に備えたい」
というご家族にとっては、建売住宅は魅力的な選択肢の一つです。
ご家族の幸せな将来設計のために、一度ご検討なさってみてはいかがでしょうか?
さて、当社では、お客様のお好みに合わせて
選べる!オーダーリノベーション住宅を中心に
自分らしい家を持ちたいという方の
さまざまなご要望にお応えしています。
ご興味がありましたら、
是非ホームページもご覧ください
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